All-American Girl

自称100%アメリカ人娘vs韓国人お母ちゃん

キム家はサンフランシスコに住む韓国系移民の家族。
完全にアメリカナイズドされた長女のマーガレットと、伝統的な考えの母キャサリンとの世代闘争の日々を描く。
おばあちゃんはのんびり蚊帳の外でテレビを観ている。

制作国: us.gifアメリカ
放送時間: 23分
ジャンル: コメディ
DVD発売: Complete (US)
初放送: ABC 2000~2002 2シーズン 全19話
初放送(JP): 未放送

全部観ました。

総合評価:☆☆☆
共感度:☆☆☆☆
家庭複雑度:☆★

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えーっ、All-American Girlなんてベタな名前で、アメリカン・アイドル4で優勝したキャリー・アンダーウッドの曲とは何の関係もありません。

マーガレット・キム (as Margaret Cho)は、アメリカ生まれ、アメリカ育ち。完全にアメリカナイズドされていて、むしろ韓国の小難しい文化や伝統よりも、自由奔放に振舞えるアメリカ文化に理解がある、今どきの女の子。

両親の経営する本屋ではなく、近所のモールに入っているコスメティックショップで働いています。ダメ従業員で親友のルーシー (as Maddie Corman)と、他の店で働いてる大食いのグロリア (as Judy Gold)とつるむ毎日。マーガレットとルーシーはチャーリーズ・エンジェルの大ファンです。

家の中ではたまに韓国語も聞くことができますが、マーガレットは全くわからないようです。

両親はソウル生まれで、マーガレットが生まれる前にサンフランシスコに移住してきました。そして今は2人で本屋を経営しています。住居はその上の階です。

母親であるキャサリン (as Jodi Long)はマーガレットとは正反対で、韓国人で、しかも医者や弁護士といった人を探してきては、マーガレットとくっつけようと画策しています。

父親のベニー (as Clyde Kusatsu)はかなり穏やかで、まだマーガレットに対して理解があります。直接ズバズバ言ったりせず、遠回しにキャサリンとマーガレットの仲を何とかしようとしてくれます。

おばあちゃんのグランマ(Grandma) (as Amy Hill)は、SONY (テレビ)をこよなく愛しています。とにかくテレビ番組が大好きで、ハングルのTVガイドみたいな本をいつも手にしています。そして意外とマーガレットのアメリカ的な振る舞いは気にしません。それよりもTV。英語はちょこっと苦手です。

兄のスチュアート (as B.D. Wong)は心臓科の医者です。マーガレットとは違い、両親の思うように育っているようです。韓国語も話せます。韓国人の彼女を見つけ、趣味や嗜好も両親が好むようなものを好んでいます。誰にでも優しく、それはマーガレットに対しても変わりません。

弟のエリック (as J.B. Quon)は11歳。よく女の子の友達のケイシー・エマーソン (as Ashley Johnson)が遊びに来ています。ほとんど存在感ありません。

マーガレットはともかくとして、おばあちゃんを演じるエイミー・ヒルはスターです。変なアクセントやキャラクタ作りは素晴らしいです。彼女は日系。父親役のクレイド・クサツも日系。

そんなに悪くはないんで、もう1年か2年くらいは続いてほしかったですね。ただ、じゃあこれがアメリカの10代に受けるかっていうと、それは全く無理な話でしょう。伝統を重んじる移民の人々には受けたでしょうけど・・・。

特に韓国人コミュニティの間では、韓国色が薄すぎる!濃すぎる!と、意見がわかれたそうで・・・。

マーガレット・チョウは、このコメディショウを撮影する前に、プロデューサーから「顔が丸すぎて、画面がいっぱいになる」と言われ、ダイエットを命じられたとか。2週間で20kg痩せた結果、腎不全になったそうです。

主演のマーガレット・チョウはスタンドアップコメディエンヌで、彼女のステージでのネタをベースにしているそうです。実は1本だけDVDで観たことがあります(Funny LadiesのVol.1)が、まあまあでしたね・・・。こっちの方が面白いです。

もちろんYouTubeにたくさんあります。面白いです。

「北朝鮮が武器を作っているからってみんなわたしに質問してくる」とか「おじさんに電話したら、ランチャーがたくさんあるぞ!1、2、3・・・」って数えるとかのラインは面白そうです。

ネタはゲイとかクリスチャンとか差別とかですね。

今は「Dorp Dead Diva」(邦題:わたしはラブ・リーガル)に主人公のアシスタントのテリー役で出ていますね。吹き替えだとマーガレット・チョウの魅力ゼロだな・・・。WOWOWのサイトではマーガレット・チョーってなってるけど、そりゃおかしいでしょ?

移民的視点

主役が韓国系アメリカ人なので、日本人とは多少違う点もありますが、概ね同じ感覚でしょう。まあ、お母さんはちょっと伝統的過ぎて、こんな母親はさすがに日本に居ないなとは思います。そもそも日本に住む日本人自体がアメリカナイズドされていますからね。

娘を同じ国出身の人とくっつけたいとか、アメリカ人はちょっと・・・という感覚は親としては同じでしょうし、自分はそんな堅苦しい古い感覚はないという、主人公の気持ちもわかりやすいと思います。同じアジア人ですし、この辺りは非常に感覚が近いはずです。

恐らく普通のアメリカ人よりは、日本人の方が観て楽しめるとは思います。彼女の実体験を基にしているだけあって、内容も嘘っぽくないです。

日本人からすると、韓国系の移民のショウってものすごく中途半端な位置ですので、日の目を見ることはないでしょう。韓流でもないしね・・・。





直球評価

・意外とすんなり入れる。
・結構笑える!
・韓国文化は異文化だが、それ以外の点は理解しやすい。
・そういった意味では日本人向け。
・どうせなら日本人家族ならよかったのに・・・。
・マーガレットの生意気そうな態度は非常に良い。
・グランマは笑える。
・結局は母vs娘なショウ。

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