Balls of Steel Australia

お下劣お粗末スタントショウ、海を渡る

あまりにひどいスタントショウとして知られるイギリス生まれのBalls of Steel。
それが海を越え、新大陸オーストラリアでなんと大人気!!
新生お下劣ショウはどこまで本家に迫れるか?そして超えられるか?

制作国: au.gifオーストラリア
放送時間: 26分
ジャンル: コメディ、お馬鹿スタント
DVD発売: ??
初放送: The Comedy Channel 2010~2012 全2シーズン 20話
初放送(JP): 未放送

総合評価:6/10 6.4/10
低俗度:9/10 9.2/10
うんざり度:7/10 7.7/10


イギリスのBalls of Steel公式チャンネルより

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英連邦が世界を制す?

批評家から徹底的なバッシングを受け続けたイギリスのお馬鹿スタントショウ、Balls of Steel。評価とは2分するもので、多大な批判の影に、賞賛の声ありです。

ショウは欧米、南米、ニュージーランドで放映され、フォーマットを使ったショウが、これまた欧米で作られるなど、世界では評価されているのです。
そして、その代表といわれるのが、このBalls of Steel Australiaです。

こちらは本家Balls of SteelYouTube公式チャンネルで紹介されるなど、ひょっとしたら資本関係もあるのかもしれません。何かしら特別な存在のようです。
推測ですけどね。

ルールは同じ。超がつくほどくだらないスタントをいくつか紹介し、観客の投票でトップに選ばれたものが、どでかい鉄の玉が2つついた栄光のトロフィー、Balls of Steelを獲得するというものです。

トロフィーも本家と同じものっぽいですね。まあ、どこかにAustraliaって書いてあるんでしょう、きっと。

相変わらず観客の投票は怪しいです。何かスマートフォンで投票しているようですけど・・・。

番組はスタジオ収録。司会進行は。この人コメディアンなので話はうまいです。そういうことですので、スタントやる人は、単なるパフォーマーであることがほとんどです。

英国版にあったスタントをやる人

本家とは違い、放送時間が30分弱なので、1エピソードにつき、4組のパフォーマーが登場します。概ね1人5分くらいですね。
スタントパフォーマーを紹介しましょう。

本家ではアレックス・ゼイン (Alex Zane)がやっていた、八百長かつひどいクイズショウThe Game Show Host from Hell(地獄から来たゲームショウの司会)は、ジェイムス・カーリー (James Kerly)が引き継ぎます。

賞金のかかったゲームショウの収録というとことで一般人を集め、卑怯な手段を使って、賞金を絶対に手にさせないという、イカサマ番組をやってのけます。

クイズで正解してるのにぶぶーってならしたりとか、クイズのボタンが効かなかったりとか、一人だけに超難問を出したりとか、とにかく悪事の限りを尽くします。引っかかった人は本当に気の毒でかわいそうですが、そこそこ面白いです。

The Annoying Devil(迷惑悪魔) (as John Burgos)は、イギリス版同様、真っ赤な悪魔のコスチュームを着て、街中の人にいたずらを仕掛けます。比較的細々と、色々ないたずらを仕掛けていた本国版に比べると、一つ一つがパッとしない物だらけになった感があります。

視聴者も制作側もそれを感じ取ったのか、シーズン1限りとなってしまいました。
まあ、本国のも最初はそれほど面白くなかったように思いますがね。

そして、本家で活躍したあの人が!そう、Neg's New Urban Sports(ネッジの新都会スポーツ)のネッジ・デュプリーが登場します。

だいたいが本家でやったものですが、まあ、オーストラリアでも大人気ですね。色々なスポーツをしますが、大量にファーストフードを買い込んでその辺の人にぶつけた金額を競うやつが何度も出てきました。

キャラクターも随分確立してきたようで、イギリス版とは見違えるほど弾けまくっています。観ていても面白いですね。

バニー・ボイラー (Bunny Boiler)は、アリー・ピノックが引き継ぎます。イギリス版のタイラ・ズッチよりはるかに美人で、恋人とデート中のオーストラリア男を誘惑しまくります。

バニー・ボイラーが暴走しまくって、彼女が切れて、無理矢理男を連れてその場を去るという流れは変わりませんが、相変わらず面白いです。かなりのビッチです。

シーズン2は観ていないのですが、Olivia Leeがやって来て、Prank TVをやったようです。

豪州オリジナルスタントをやる人

オーストラリアのオリジナル(似たようなのはイギリス版にあったけど)The Nude Girlは、コートを羽織っていますが、ちょっと脱いでいい?と聞いてOKが出ると、コートを脱ぎ捨ててスッポンポンになります。脱ぎっぷりが見事で、周囲の男性の視線を釘付けにします。BGMはハレルヤソング。

反応は場所によりけりで、他の顧客、特に他の女性がいて、その目を気にするところではさっさとコートを着せられます。それ以外のところでは、みんなニヤニヤして長く裸でいられるようです。面白さとしては微妙・・・。

Fame Whoreは、そもそも有名になるためには手段を選ばない人のことで、ジェイナス (J'anus as Janice McGavin)は正にその人。自分のSexテープを電気店の店頭で売ろうとしたり、本物のセレブたちに、一緒にSEXテープを作ろうと持ちかけたり、彼氏と撮影したSEXテープを、電気店の店頭で売ろうとします。

というか、彼女は自称セレブリティで、自分のセレブリティグッズを売りつけようとします。もちろん売れんがな。まあ、そんなに面白くないです。

Just Come Outは、ゲイであるレイス・ニコルソンが、外で様々な活動を行いながら、パートナーを探します。一般男性が、とある言葉を発すると、「じゃあ、こっちで一緒にしようよ」みたいに言い出し、「それはゲイ用語でXXって意味なんだけど、本当にしたいの?」と、後で説明をします。

最後は早とちりということで、いつもどおり振られてしまいます。Militant Black Guyに似てますね。ルイス・ニコルソンは、あちらではそこそこ有名なゲイコメディアンだそうです。

レイチェル・クープスのFlatmate wantedは、ルームシェアの面接の最中に、普通の人なら引いてしまうような発言や行動をして、それでもそこに引っ越したいかどうか問うもの。
まあ、あんまり面白くない。本家でも似たようなのがシーズン1にありましたな。

Show us your ballsは、スタジオの聴衆が、恥ずかしいもしくは痛いスタントに挑戦するというもの。まあ、大して面白くないです。その場に居る人は楽しいのかもしれないけど・・・。

Very Foreign Correspondentは、インド人のナジーム・フサインが、職に就いてオーストラリア社会に潜入し、彼らがいかにインド人に対して差別的かを暴いていきます。うーん、これもそんなに面白くないかなぁ・・・。

あれ?全体的にいまいち?

オリジナリティは?

フォーマットを買い、スタントも真似て、果ては本家のスタントパフォーマーを呼んでいるので、単にローカライズされたものといって良いでしょう。

とはいえ、現地の人にしてみれば、やはり自国版というのは愛着が沸くというか、親しみがあるでしょうね。我々にはわかりかねますが・・・。

でも、内容が内容なので、恥ずかしくて観てられないかもしれません。日本版なんて観たくないわあ。




アホなオーストラリア人的視点

Balls of Steelがいかにひどいか。Hulu.comやYouTube公式チャンネルで、その様子はうかがえるでしょう。わたしも観て笑ったりしますけど、ひどいわ、これ。

それでも世界各国で賞賛を受け、オーストラリアでは、弱小コメディ専門チャンネルの視聴率記録を大きく塗り替えたという、恐ろしいほどの人気を獲得したそうです。

オーストラリア人としては、完全オリジナルでそれが達成できなかったところは悔しいところなのかもしれませんが、英連邦の一員だからと割り切っているのかもしれません。それはオーストラリア人に聞かないとわかりませんね。

とはいえ、どこかしらイギリス版の観客達とノリが違い、少々おとなしめな印象を受けます。スタジオの作りのせいか、撮影のせいか、本当に違うのかはわからないのですが、観ていると、どこかしら弾けきってない気がします。

わたしはオーストラリアの笑いといっても、kath & kimくらいしか知らないので、彼らなりの笑いのツボはさっぱりわかりません。ただ、イギリスで受けたものはこうして受け容れられ、自分たちなりの発展系を作ったので、やはり気質はよく似ているのでしょうね。

あぁ、オチが無い・・・。

このショウが好きなら

言うまでもなく、本国版のBalls of Steel。そしてイタズラ系ということで、jackassを挙げます。

イギリスの純お下劣とはちょっと違うので、ブリテンなお下劣な笑いにも繋がるかというと、うーん・・・って感じです。

直球評価

・イギリス版に劣らぬ下劣さ。
・少し洗練されている感もある。
・ネッジやオリヴィア・リーに頼らざるを得ない寂しさ。
・斬新なネタはない。
・だらっと何かしながら観るショウ。
・観るならHulu.comかYouTube公式チャンネルで。

YouTube公式チャンネル

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