ビバリーヒルズ高校白書 ビバリーヒルズ青春白書 (原題:Beverly Hills, 90210)

90年代の青春

1990年代、カリフォルニアはビバリーヒルズを舞台とした若者たちの青春模様を描いたドラマ。
学生生活や社会問題にスポットを当て、彼らの成長と共に様々な出来事を取り上げていく。
シーズン1~3はビバリーヒルズ高校白書。高校を卒業したシーズン4からはビバリーヒルズ青春白書。

制作国: us.gifアメリカ
放送時間: 45分
ジャンル: ドラマ
DVD発売: シーズン1~7(JP)
初放送: FOX 1990~2000
初放送(JP): NHK 1992~2000

シーズン5まではだいたい観ました。それ以降はちょぼちょぼ。

総合評価:☆☆★
同年代的評価:☆☆☆☆
懐かしさ:☆☆☆★


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ウォルシュ一家はミネソタはミネアポリスからビバリーヒルズ近郊に引っ越してきます。ブランドン (as Jason Priestley)とブレンダ (as Shannen Doherty)は双子の高校一年生で、ウエスト・ビバリーヒルズ高校に転入します。

周囲の学生達の雰囲気はミネアポリスの学生達とは違い、戸惑います。また、学生達の一部は著名人の子供であり、まさに別世界のように感じます。最初は戸惑いが多いものの、すぐに慣れていきます。

構図としては、一見幸せそうで多くの家庭問題を抱えている周囲の仲間達と、厳しい両親の元、比較的まともに育ってきたウォルシュ兄弟が彼らの影響を受けながらも、何とか成長していく姿を描いています。

シーズン3までは高校生活。シーズン4からは大学生活で、その後社会人になってからにまで話は及びます。

このドラマで、"Young Adult"という言葉が流行しました。大人だけど大人ではない、かといって子供でもない微妙な位置にいる学生達のことです。高校生~大学生あたりを指します。

感受性が豊かで、自制が効きにくい。できることは大人同然だが責任能力がない。ちょうど主人公達がこれらにあたるのです。本当に敏感で扱いづらい年頃です。

主人公達と同年代の人からすれば、非常に共感の多い、まさに自分の周囲で起こっていることのように感じられます。わたしのような、第2次ベビーブーム世代はこのショウに大きな影響を受けて育ちました。アメリカで言うとジェネレーションXですね。

一方、ヤングアダルトではなく、アダルトからすると、わがままで無責任な子供達が、いちいち感情的に物事を捉えて、誤った選択を繰り返している愚かな子供のドラマと見えるでしょう。

この辺りをThe Ben Stiller Showでベン・スティーラーが見事にパロディとして表現しています。

大人になって再放送を観た時は、主人公のあまりにものアホさ具合に唖然としてしまいました。まあ、ティーンズ向けのショウなんてそんなものです。誰もが通る道でもあります。

恋愛、家庭問題はもちろんのこと、レイプや麻薬などの犯罪問題も扱うようになります。人間関係のドロドロもそれなりにありますが、所詮若者レベルなので、メロドラマのようにあまりドロリとはしなかったように思います。
対象が10代だっただけあってね。

とはいえ、中盤以降の麻薬やアルコール依存症などが題材となると、かなり暗くなってきました。少なくとも観ていて気持ちの良いショウではなくなってきました。

今からこのショウを見始める!という人はまずいないでしょう。懐かしく感じてDVDを観直す人たちは、どうか当時の気分に浸って、おおらかな気持ちで観ると良いかと思います。

2008年から、90210なる新世代シーズンを開始しましたが、まあそれほど盛り上がらず、5年ほどで終了しました。悪くはなかったんでしょうけどね。

回顧的視点

当時のこのショウの視聴者は、10代の子供中心だったこともあり、彼らへの憧ればかりがあったと思います。同年代だけあって、毎回起こるようになった問題も、登場人物達と近い目線で見ていたことでしょう。わたしも同じです。

アメリカは凄い。アメリカは進んでいる。(今でもそう思っている人はたくさんいますね)そう教えられた世代にとって、ドラマの内容はとても刺激的でうらやましい(高校に車を運転して通学とか)かぎりでした。また、今ほどアメリカの現状を知ることが良いではない環境でしたので、数少ないアメリカ情報でもありました。

日本との違いに大きなショックを受けた人は非常に多いはずです。今もこの影響を受けたままアメリカ文化に憧れ続けている人も少なからずいるでしょう。

しかし、大人になり、日本とアメリカの文化の違いを知り、日本人的視点からこのドラマを観ると、なんとも間抜けとしか思えません。それが、わたしなりの成長でもあり、大人目線で観た場合の当然の感想だと思います。

直球評価

・主人公と同世代なら楽しめる。
・同世代の気持ちになれるなら楽しめる。
・大人目線で観たらダメ!!
・年を取ってから観るとアホらしいのは当たり前。
・懐かしむのであれば、広い心を持って!
・あくまでターゲットは10代。
・お気に入りキャラがいれば、何もかも関係ない!!


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