Big Train

ブリティッシュコメディアンたちのスケッチ

ファーザー・テッドのクリエイターの2人、グラハム・リネハンとアーサー・マシューズが、
ケヴィン・エルドンン、マーク・ヒープ、サイモン・ペッグの3人を中心として、多くのコメディアンを集めて作った珠玉のスケッチショウ。
イギリス中の笑いがここに集まる!

制作国: uk.gifイギリス
放映時間:30分
ジャンル:スケッチ
DVD発売:コンプリート(UK)
初放映:BBC Two 1998, 2002 全2シーズン 全12話
日本未公開

総合評価:☆☆☆
爽快度:☆★
爆笑度:★


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シーズン1は1998年。中心人物となったケヴィン・エルドン、マーク・ヒープ、サイモン・ペッグの3人は、まだテレビに登場したばかりで、それほどの知名度はありませんでした。クリエイターのグレアム・ラインアンとアーサー・マシューズは、「ファーザー・テッド」を大成功させた後だったので、期待が集まりました。

そのほか、ジュリア・ディヴィス、キャサリン・テイト、エミリア・バルモアなど、中心メンバー同様、この後はテレビでの露出も増え、飛躍していきます。

シーズン1の未放映スケッチは、ラジオショウ「Blue Jam」になり、その後テレビ化されて「Jam」となり、ヒットショウとなります。この「Big Train」のキャストが多く参加しました。

さておき、スケッチは多岐にわたるわけですが、強烈に笑えるといったものではありません。番組全体に笑いの雰囲気のようなものは作られていますが、ひょっとしたらそれはラフトラック(スタジオで後から入れた笑い声)のせいかも。

スケッチ的には、ちょっと非現実な方向に行きすぎて、人が死んだりとか、著しく傷つけたりというものもあって、全てが明るく楽しく笑えるわけではありません。よって、非健全ショウとなってしまいました。一部の熱狂的ファンには非常に高く評価される一方で、そうでない人たちからは避けられたようです。

とはいえ、中心となった3人は、やはりオーラがあります。これは、結果的に彼らが成功の道を歩んだからというわけではなく、一挙手一投足や、一つ一つの表情が笑いを期待させる空気を醸し出しているのです。目が違います。3人とも目に力があります。

後に成功を収めるキャサリン・テイトも、そんな彼らに押されている感があって、それほど存在感がありません。

笑いの素地のようなものは存分に出来たものの、そこからぷっと吹き出すような起爆剤のような物が欠けていると言えると思います。映画やテレビショウのパロディもあるので、イギリス人ならきっともっと楽しめるのでしょう。




結果論的視点

1998年に一部の熱狂的なファン以外からはそれほど評価されなかったこのショウが、なぜ2002年になって再び作られたかは、当時の状況を知る人に聞かなければ分かりません。

それはさておき、このショウの後に最もブレイクしたのは、サイモン・ペッグでしょう。今やコメディライター兼コメディパフォーマーとして、イギリスでは第一人者です。2000年に「スペースド」を大成功させ、その後は映画「ショーン・オブ・ザ・デッド」「ホット・ファズ」など、そこそこのヒットを出し続けています。

さらに、ハリウッドにも進出し、「ミッション・インポッシブル」の「ゴーストプロトコル」にも出ていましたよね・・・。

ケヴィン・エルドンは、その特徴的なルックスもあり、コメディショウやドラマに多く登場するようになりました。マーク・ヒープも「スペースド」に誘われ、その後は「グリーン・ウィング」でも人気キャラクターを演じて、今やコメディシーンの第一人者です。

キャサリン・テイトは自身のショウを持ち、自らの世界を公に示すことに成功しました。

そういった意味では非常に意義のあったショウだったと言えるんでしょうね。

主なキャスト

ケヴィン・エルドン (Kevin Eldon)
マーク・ヒープ (Mark Heap)
サイモン・ペッグ (Simon Pegg)

 

直球評価

・まあ、そこそこ面白い。
・主演の3人はさすが。雰囲気がある。
・他の扱いがぞんざい。
・たまにどぎついスケッチがある。
・それほど笑えないといえばそう。


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