ブラザーフッド (原題:Brotherhood)

支配するのは政治家か、それともギャングか・・・

トミー・キャフィーはロードアイランド州プロビデンスに住む若手州議会議員で期待の有望株。
しかし、FBIがマークしている7年間行方不明だったギャングの兄マイケルが突然家に帰ってくる。
愛し合いながらもお互いの道を曲げることができない2人の衝突は避けることができない。

制作国: us.gifアメリカ
放送時間: 55分
ジャンル: ドラマ
DVD発売: シーズン1〜3 (US)
初放送: Showtime 2006~ 2008 全3シーズン 全30話
初放送(JP): FOX Crime
Huluで配信中!!

総合評価:☆☆☆
暗さ:☆☆☆☆
暴力描写:☆☆☆★


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アイルランドの移民が多く住む街ロード・アイランド。
野心溢れる若手政治家のトミー・キャフィ (as Jason Clarke)は期待の有望株。
妻と3人の娘を持ち、下院議員を目指して日々懸命に生きています。

彼には7年間行方不明となっていた兄マイケル・ジェームス・キャフィ (as Jason Isaacs)がいて、彼が突然街に帰ってきます。
マイケルのことを思いながらも、彼がまだギャングの世界にいることを知り、自分のキャリアに傷がついてしまう不安に駆られます。

マイケルの出現でトミーは随分やりにくくなりました。そのため、マイケルを邪魔者扱いしています。

一方のマイケルは、この地域での自らの力を見せつけるために仲間を集め、この地域"The Hill"を牛耳ろうと着々と力をつけていきます。
ピーター・マクゴナガル (as Stivi Paskoski)は真っ先にマイケルの下に駆けつけた1人。
The Hillを仕切るフレディ・コーク (as Kevin Chapman)との衝突は避けられません。

かなり無茶苦茶をやりますが、危なげなく堂々と戦い抜いていきます。

マイケルの方はトミーに対してあまり複雑な感情はなさそうです。
また、子供達にはかなり悪影響を与えてはいますけど、両親とは違った立場なので、よき理解者でもあります。
よいおじさんだと思いますけどね。

トミーの妻、エイリーン (as Annabeth Gish)は、マイケルの出現により、次第に心が荒んでいきます。
ギャングであるマイケルの存在を受け容れることができません。

また、子供達への影響を考えると、そういった思いはますます強くなっていきます。
一見、平和に静かに暮らしているように見えますが、どんどんと堕ちていくさまを、トミーはなかなか気付くこと、気遣うことができません。

母親のローズ (as Fionnula Flanagan)はすごく近くにマイケルと住んでいます。
ローズにとっては2人はかわいい息子であるため、2人の関係をそんなに気にしていません。

というか、特に久し振りに戻ってきたマイケルがかわいいようで、マイケルを責めるトミーをたびたび制します。
2人の間に割って入ることのできる唯一の人間です。
また、自分の息子がギャングであることを隠し続けています。

このショウの主人公2人は、マサチューセッツ州選出の議員で、ボストン市長も務めたWilliam 'Billy' Bulgerと、FBIに最重要指名手配され10万$の賞金がかけられていたボストンのギャング、James J. 'Whitey' Bulgerの兄弟がモデルとなっているようです。
そういった現実をドラマ化したわけですが、この2人の関係の難しさは容易に想像できるので、なんだか観やすいところもあります。

かなり荒っぽいシーンは多いわけですが、非常にうまく撮っています。
独特の映像質感も出ていて、雰囲気が出ています。
何よりも陽と陰の兄弟を演じる2人がなかなかよくて、ドラマの臨場感を作り出しています。

わたし、The Godfatherとか、THE SOPRANOSとか、ギャングものってあんまりピンとこなくて、これも同様です。
なんか面白いというより淡々と観てしまいます。
それにしてもこのショウ地味すぎ。なんか起伏もそんなにありません。

悪くはないんですけど、何かもう一つ心に響くものがあってもいいんじゃないかしら?
作りがいいだけにそういう思いは強いです。
ああ、もったいない。面白いのにねぇ・・・。
USでも、放映がShowtimeなので、あまり視聴者は多くないみたいです。

BROTHERHOODになる前は、"Down City"とか"The Hill"というTitleだったらしいです。

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