バフィー~恋する十字架 (別題:吸血キラー 聖少女バフィー)(原題:Buffy the Vampire Slayer)

女子高校生 vs. ヴァンパイア

一見ごくごく普通の女子高校生バフィーは、時代に選ばれしヴァンパイアスレイヤー。
ヴァンパイア達をぼっこぼこに叩きのめしてしまう痛快アクションコメディー。
と思いきや、異種族との恋愛も綴り、若者から絶大な支持を得た人気シリーズ。

制作国: us.gifアメリカ
放送時間: 45分
ジャンル: アクション
DVD発売: シーズン1~7
初放送: WB/UPN 1996~2003 7シーズン 全144話
初放送(JP): FOX 2000~
Huluで配信中!!



- スポンサードリンク -

チープでベタで、何が悪い!

わたしが一話目を観た時の感想は「超子供だましな低予算しょぼアクションドラマ」。かつて日本で夕方にやってた美少女特撮モノ(中華かなイパネマみたいな)とかわらない。なんかアクションは水戸黄門みたい・・・。特撮もセットも超チープ。これは仕方ない・・・。

なんて思ってたらあっちでは大人気だそうで・・・!!まあ、子供には受けるのかな・・・と思いきや日本でも人気が飛び火して人気シリーズだとか。世の中わからないものですねぇ。でもオープニングテーマ曲は結構好きでした。音はチープだったけど・・・。

予算の関係で、最初のシーズンは何もかもチープでしたが、謎のヴァンパイア、エンジェルとの恋愛模様を描いたのが大成功。決して結ばれることのない人間とヴァンパイアの禁断の恋と性的関係を切なく描いたところがどうやら若者に受け、一躍WB(ティーンズをターゲットにしたテレビ局。今はCW)のトップ番組に躍り出たわけです。

エンジェルはスピンオフして、こちらもテレビシリーズ化され、バフィーとのクロスオーバーエピソードなどもあって人気となりました。

ティーンズにウケたのは、恋愛模様と共に、性についても正面から描いたからだと思います。もちろん当時は周囲から批判を浴びましたが、モノともせずに取り組み続けました。

このドラマを「子供っぽい」「しょうもない」とか、「コミカルで面白い」と感じるかで好みがわかれるところですが、後者としてみることで、バフィーの相棒であるウィロー・ローゼンバーグ (as Alyson Hannigan)とザンダー・ハリス (as Nicholas Brendon)がいかにいきいきと演技しているかが理解できるところ。

図書館の司書であり、バフィーを知識面からサポートするルパート・ジャイルズ (as Anthony Stewart Head)。彼はイギリス人特有の非常に雰囲気があり、かっこいいのかと思いきや、思わぬ情けなさ振りで楽しませてくれます。

シーズン2以降は敵も味方も色々なキャラクターが出てきて、ショウが随分と盛り上がるようです。

共同クリエーターのジョス・ウィードンいわく「ホラー映画じゃ、いつもお馬鹿なブロンドの美女が襲われる。だから彼女にやつらを蹴散らすチャンスを与えてみよう」というのがそもそものコンセプトだとか・・・。

そのコンセプトで作られた映画「バフィー 〜恋する十字架〜」(原題:Buffy the Vampire Slayer)の続編に当たるのが、このテレビシリーズです。

そんなわけで、痛快ホラーアクションコメディというわけです。なんだか納得!!

アメリカ本国ではWBが制作費をケチり、人気番組をのどから手が出るほどほしいUPNが「ロズウェル」ともども獲得。しかし主演のサラ・ミシェル・ゲラーの降板で、翌年のシーズン7であえなく終了しました。

次のシーズンはコミックで発表されたとか。

あんまり興味はないけど、いつかは最後まで観たいですね。どこかしら、Xena: Warrior Princessと同じ匂いがあって面白そうなんだけど、今ひとつ乗れないのが現状です。バフィー役のサラ・ミシェル・ゲラーがもっとかわいければねぇ・・・。そもそも彼女はコーデリア・チェイス (as Charisma Carpenter)役でオーディションを受けに来たところテレビ局の役員がこの子がバフィーとさわいだから決まったそうで・・・。

恐ろしいほど汚い映像

一つ書いておかねばならないのが、初期シーズンの映像の汚さです。
これは、sex and the cityと全く同じで、初期シーズンはとにかくお金がなくて、撮影は16mmのアナログテープ。テープ幅が狭いので安いのです。当時一般的にテレビで使われていたのは35mm。

で、それをデジタルに変換するのが当時はうまくできなかったらしく、色とりどりのノイズでザラザラの画像になってしまったのです。恐らく今の技術で変換し直せばマシになるのでしょうが、儲からないからやらないんでしょうね。

この前、テレビでsex and the cityのシーズン1をやっていましたが、それはそれはひどいものでした。

女性主人公的視点

バイオニック・ウーマンやチャーリーズ・エンジェルに始まり、近年ではニキータ、ジーナ、ダーク・エンジェル、エイリアス、そしてこのバフィーなどなど、とにかく強い女性ヒーローはいつの時代にもその存在感を示してきました。

一つは、女性も男性に負けない!という世の中の流れもあってのことと思います。もう一方ではきれいなねーちゃんに活躍して欲しいという男性の声もあると思います。後者はさておいて、男性社会でも決して一歩も引くことなく戦い抜く彼女たちの姿に感動を覚えるのです。

バフィーは高校生ということもあって、同世代から圧倒的な支持を得ました。やはり自分の存在に近ければ近いほど共感を得るわけなので、ティーンズにとってはぴったりだったわけです。そんな強くてかっこいい主人公バフィーが、恋愛では自分たちと同じように思い悩むわけですから、より共感度は増していったことでしょう。

少し時代に色褪せてしまったかもしれませんが、今でもティーンズからは支持を得ることが出来ると思います。


- スポンサードリンク -