footballers wive$ (Footballers' Wives)
女性のためのイギリス超濃厚ドロドロドラマ
フットボールチーム(サッカーチーム)アールズ・パークFCは一部リーグの強豪。
所属選手はプレイも生活も超一流。
そして彼らを陰で支える妻たちも、ゴージャスさが溢れている。
そんな一流サッカー選手の妻たちならではの悩みと生き様を描いたメロドラマ。
制作国: イギリス
放送時間: 44分
ジャンル: ドラマ
DVD発売: シーズン1~5(UK), シーズン1~3(US)
初放送: ITV 2002~2006 全5シーズン 全42話
初放送(JP): 未公開
シーズン3まで観ました。続きも観たい!
シーズン1,2(US),3(UK)持っています。
特典あるから全部UK版にすればよかった・・・。
総合評価:☆☆☆☆
ドロドロ度:☆☆☆☆★
スリル度:☆☆☆☆
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以前からイギリスでは有名なドラマらしいということは聞いていました。映画版「ブリジット・ジョーンズの日記」の2作目のクイズシーン。ハイソサエティな人々が集うパーティーで、「サッカー選手の妻たち(こう訳されていた)で胸を焼いたのは誰?」という超庶民的な問題が出題され、ブリジットは余裕で正解!!
と、こうしてその名前が挙がったので観てみようかと思いました。ちょうどアメリカ版のDVDもそのころ出ていましてね・・・。
さておき、サッカー一部リーグの強豪チーム、アールズ・パークFC(スパークスとも呼ばれる)でプレイする選手たち。もちろん彼らは世界でもトップクラスの一流選手。そして、その妻たちの生活も超一流です。
選手たちはゴシップの標的になりながらも、激しい競争社会を生き抜くために、日々試合や練習で汗を流しています。その間、妻たちは優雅な時を過ごしているはずなのですが、そこには様々な問題が・・・。
ジェイソン・ターナー (as Cristian Solimeno)はチームをとりまとめるキャプテンでMF。ライバルチームから移籍してきたイタリア人MF、サルバトーレ・ビアジ (as Daniel Schutzmann)とポジションを争うことになります。
クラブチームの会長であるフランク・ラスレット (as John Forgeham)とジェイソンは折り合いが悪く、立場はかなり危ういです。それだけビアジには実力があるということです。
妻のターニャ (as Zöe Lucker)はかなり気性が激しく、イライラを抑えるためにクスリに手を出しています。そのことをジェイソンは知りません。タバコも常に持ってます。声も低くてこわーい!そしてトラブルメーカーでもあります。
ストライカーのイアン・ウォルムスリー (as Nathan Constance)は、苦労を重ねてきたかいあって、ついに一軍からお声がかかります。妻のドナ (as Katharine Monaghan)と一人娘ホリー(as Billie Wackrill)と暮らしています。
ドナは、9年前に経済的な理由でやむなく里子に出した息子ダニエル・ダンカン (as Tyler Jay Gani)を偶然見つけ、なんとか再び一緒に生活をと願っています。
時を同じくして、ホリーの10代の妹マリー・ミンシェル (as Micaiah Dring)がボルトンからやって来ます。マリーは早速ジェイソンに興味を持ち、近づき始めます。
将来有望の若きストライカー、カイル・パスコー (as Gary Lucy)は、スーパーモデルであるシャルドネイ・レーン (as Susie Amy)との結婚を控えています。ただ、彼の母親ジャッキー (as Gillian Taylforth)と折り合いがよくないのが難点です。
また、このゴールデン・カップルの誕生は、常にゴシップやファンの恰好の標的となってしまい、彼らを悩ませます。特にシャルドネイはセックスアイコンなので、下品な男性ファンにつきまとわれて、深刻に悩むこととなります。
このショウ、ボールを蹴っているシーンはほとんどありません。たまに練習シーンありますが、スタジアムの外が中心です。タイトルどおり、妻たちが中心かというと、それほど偏ってはいません。やはり男女のドロドロがあってこそなので、選手達も活発に登場します。
基本はこんなところなのですが、ここから毎回様々な事件が次から次へと起きます。毎回エピソードの終了間際にはあっと驚く事件が起こり、次回に続きます。もうホント、ドロドロな展開の連続です。
上記の初期設定の紹介なんて、あっという間に吹っ飛びます。それほど展開がダイナミックで早いです。
とにかく事件が起こりすぎて簡単に説明しきれません。もう人間関係はドロドロのグチャグチャですし、想像力の限りを尽くしたストーリー展開には惹きつけられます。浮気や不倫はもちろん、子供の問題、チーム内の確執、暴力沙汰やゴシップネタなど、あらゆる事が起こります。
実質上の主役と言えるのがターニャです。彼女は次々ととんでもない事件を起こし続けますが、切羽詰まってくると目が左右に細かく動いて、本当に挙動不審な人みたいです。いや、これは凄いね。ここまで出来る人そういないでしょ。ゾーイ・ラッカーお見事!!
あ、ターニャはイギリスの女性刑務所ドラマ「Bad Girls」にもゲスト出演しました。相当人気あったようですねぇ~。
ブリジット・ジョーンズ曰く「(イングランドの)男たちは、なぜこんなにもフットボールに熱狂するのかまったく理解できない」そうですが、そんな女性たちに贈るドラマなのかもしれません。「ほら,フットボールの番組よ!一緒に観ましょう!」なんて、一緒に観ることができるのかもしれないです。って無理か・・・。
純愛のムチャクチャかつダイナミックな展開なら韓国ドラマかもしれませんが、スレまくったドロドロのダイナミックな展開ならブリティッシュドラマなのかもしれません。日本の昼ドラもすごいですが、内容の濃密さからして、決してひけをとっていません。
そういう何でもありのドロドロさなので、ちょっと性描写はきつめです。といってもイギリスの民法レベルなので、せいぜいR-15程度です。
わたし自身、日本の昼ドラは結構好きで、一時期は毎日のように観ていました。ドロドロもコメディもどちらも好きなものでね・・・。イギリスのだなんてと、あまり期待はしていなかったのですが、観ると見事にスッポリはまってしまいました。
どんな人に勧めればよいのか難しいところですが、昼ドラのようなドロドロドラマ好きにはオススメです!!
ドロドロ愛好家的視点
ドロドロ昼ドラ愛好家からすると、ドロドロしてれば何でもいいわけです。そりゃそうだ。もちろん各登場人物の心情を上手く描かないといけないわけですが、それが満たされていればあとは何でもありです。
感情を大きく動かすのに欠かせないのが恋愛ですが、もちろん嫉妬や浮気、不倫があれば、3人以上の感情が動くわけですから、ますます盛り上がります。さらに子供の問題やチーム内の問題を絡めれば、一気に登場人物全員がドロドロの対象となります。
全員が全員、現在と将来に大きな不安を抱えていて、常に綱渡りのような状況です。バランスを取るために反対側に行けば新たな問題が生まれ、取り繕えばほころびが生まれと、次々と難問が降りかかります。
このショウでは面白いことに、善人というのがほとんど存在せず、みんな何かしらを抱え込んでいるのです。一時的に同情することはあっても、特定の人間のファンになって延々と応援し続けることは少ないです。いずれは誰しもが間違った選択をしてしまうのです。
また、夫の不倫についてはある程度寛容です。というかそれだけ稼いできてるので許すしかないというのもあります。いいわいいわというわけではないですよ、もちろん。ただ、何だかんだで許していますね。この辺りのさじ加減というか交渉の場面も見所です。
むしろそういうところに人間味を感じたりします。あの時はむかついたけど、今は応援したいとか、またイラッとしたりとか、色々あります。そこそこまともなキャラもいますが、このドロドロ世界に巻き込まれる被害者になったりします。
そうした常に起伏に富んだ物語の流れが飽きさせません。最終的にはネタが尽きて飽きられてしまったわけですが、結構頑張ったと思います。「Footballers' Wives: extra time」というスピンオフも2シーズン放映されました。
ともあれ、イギリスの女性達を満足させることはできたようです。歴史に残る・・・は言い過ぎだと思いますが、一世を風靡したと言ってよいでしょう。
直球評価
・言うまでもなくドロドロ。
・人物の把握にしばらく時間が必要。
・基本的に一話も見逃せない。
・流れるような展開でワクワクする。
・展開は読めるが、面白い方向に行ってくれる。
・サッカーの知識はほとんど不要。
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