LAW & ORDER クリミナル・インテント 犯罪心理捜査班 (原題:Law & Order: Criminal Intent)

現代版シャーロック・ホームズ&ワトソン

地味だがクールな犯罪捜査ドラマLaw & Orderのスピンオフ番組第2弾。
同じくニューヨークを舞台とし、大規模な事件を担当するメジャー・ケース・スカッドの2人の敏腕刑事が犯罪に立ち向かう。

制作国: us.gifアメリカ
放送時間: 43分
ジャンル: 犯罪
DVD発売: シーズン1~10 (US)
初放送: NBC 2001~2007 USA Networks 2007~2011 全10シーズン 全195話
Huluで配信中!!

シーズン1~5観ました。テレビでそれ以降も観ました。
シーズン1~5のDVD(US)持っています。安くなったから買い足します!!

総合評価:☆☆☆☆
ドノフリオ:☆☆☆☆
事件描写:☆☆☆☆


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今回のスピンオフは、言うなれば名刑事が主役の刑事ドラマ。Major Case Squad、通称MCSに所属する2人の刑事、警部(Captain)、地方検事補の4人が事件を追及していきます。Law & Orderの定番といわれる後半の法廷シーンはほとんどなく、ほぼ完全に刑事モノといったところです。とはいえ、非常に面白くてあっさりはまってしまいます。

ニューヨーク警察の敏腕刑事ロバート・ゴレン (as Vincent D'Onofrio)とそのパートナーの刑事アレクサンドラ・イームス (as Kathryn Erbe)が捜査を進めていきます。この2人が明らかな主役で、約43分のうち70%くらいは彼らが画面に出ています。

完全にヒーローと相棒の関係。まるで現代版シャーロック・ホームズとDr.ワトソンといったところです。

ゴレンはクセが強くて、非常にいい味を出しています。他の名探偵や名刑事の例に漏れず、いかにも犯罪者に嫌われそうな感じがあります。ちょっとしつこくて強引だったり、ちょっと威圧的で、たまに挑発的であったりします。

そして当然鋭い観察眼を持っています。彼を好きになれるかどうかがこのショウを好きになれるかどうかを左右するといっても過言ではありません。

彼の演技は、相手から真実を吐き出させるための、綿密に計算されたものです。彼の鋭い観察眼は、取り調べの対象となった者の心理状況を見事に見抜き、どうやって心の奥底にある真実または情報を引き出すか、瞬時に判断しているかのようです。

時にオーバーアクションであり、時に相手をからかったり、馬鹿にしたり、感情を手玉に取る身振り手振り口ぶりは本当に見事です。演じるヴィンセント・ドノフリオはまさに何かに取り憑かれたかのように、そして踊るように演技します。

で、イームス刑事はかわいい路線です。いや、おばはんですけど。基本的には助手という感じで、ちょこんとしてます。シーズンを追っていくと、ゴレン刑事の影響か、すこしずつえぐくなっていきます。やはり演技派。また、女性という立場もうまく利用します。

容疑者が弁護士を呼ぶので、必然的に地方検事補であるロン・カーヴァー (as Courtney B. Vance)も登場します。刑事たちは訴訟に持っていくことが目的であるためでもあります。

法廷シーンがほとんどないので、前面に立つことは多くなく、どこまでが法律的に許されるかの判断をしたり、立場や発言を法的に監視するヘルパー的役割です。

警部のジェームス・ディキンス (as Jamey Sheridan)は、あくまで統括的役割で、捜査方針や政治的な側面で手を出す程度です。ま、そんなもんでしょ。

この新しいタイプのLaw & Orderもオリジナルと同じで、あくまで事件にフォーカスを当て、主人公たちのプライベートなど、別の側面が描かれることはほとんどありません。ちょこっとだけ出たりしますけどね。

また、少しアレンジのかかったメイン・テーマ曲。そして場面が変わる際のジャンジャン音。完全なる一話完結で、大きな流れのストーリーラインは全く無いという点もオリジナルから忠実に継承されています。そのため、いつどこでどのエピソードを観ても楽しめるようになっています。

そこが再放送でも視聴率は非常に高いゆえんといえるでしょう。

法廷シーンがないことで、万人受けするかもしれません。そういった意味ではわかりやすいし観やすいかもしれません。わたしはむしろ法廷シーンが好きなので、もっと地方検事補カーヴァーの活躍を見たいです。また、法廷がないということは、取調べで犯人を完全に屈服させることが、事件の解決を意味します。

クリミナル・インテントのタイトル通り、犯罪を起こす側は、明確な意図・目的を持っています。彼らの感情の移り変わりなども丁寧に描かれていて、非常に面白いです。

事件自体に変に凝ったトリックがあるわけではなく、犯罪者も普通の人たちで、複雑な動機を抱えています。このように、犯罪のトリックよりも、犯人、容疑者、被害者など、彼らの周囲の人間関係を重視しています。物語は実際に起きた事件を元に作られているものもあり、そういった部分も興味をそそられます。

普通に刑事モノが好きな人であれば好きだと思います。

そういえば、シーズン5から、オリジナルLAW & ORDERのシーズン1~5で活躍したマイク・ローガン (as Chris Noth)が登場します。オールドファンにとってはたまりませんがな。え?誰も知らない?

ローガンもいいけど、その後に登場するザック・ニコルズ (as Jeff Goldbum)刑事も好き。

主演のドノフリオの体調が優れないため、それを補完するために2チーム制になりました。それぞれのチームの接点はキャプテンだけで、それ以外はほとんどありません。





直球評価

・他のメンバーが増えても、ほぼゴレン刑事の一人舞台。
・名刑事・名推理型。
・ゴレンを好きになれるかどうか。
・犯人側もしっかり描くところが面白い。
・犯人ははっきりしている。
・よって、概ね完全決着。
・法廷がない分わかりやすい?
・常にスカパーやBSのどこかしらのチャンネルでどこかしらのシーズンをやってる。

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