アリG (原題:Da Ali G Show)
3バカキャラ、世界に挑戦!Respec'!!
The 11 O'clock Showの1コーナーから飛び出し、2000年にはイギリスでPeople of the yearを獲得!!一躍時の人となったアリG。
彼はイギリスで幅広く活躍し、ボラット、ブルーノの2人の仲間と共に大西洋を渡って自由の国アメリカにまで進出。
馬鹿っぷりで世界制覇なるか?
日本では各キャラクタが主役の映画版のみ公開。
制作国: アメリカ
イギリス
放送時間: 29分
ジャンル: コメディ、ドキュメンタリー
DVD発売: (US, UK)
初放送: Channel4 2000 → HBO 2003~2004
初放送(JP): 未放送、映画のみ公開
総合評価:☆☆☆☆
ハチャメチャ度:☆☆☆☆
映画評価:★
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お馬鹿の帝王Ali G
またしても女王の国,大英帝国から一人のおバカが飛び出した。アリG演じるサシャ・バロン・コーヘン。イギリスのChannel 4のThe 11 O'Clock Showで生まれ、絶大な支持を得て独立。その人気は海をも越え、今度は新大陸アメリカに登場!となったわけです。
アリGはイギリス人とジャマイカ人のハーフのラッパー(という設定)。毎回マトモな題材(社会問題など)を掲げ、イギリスやアメリカの様々なエキスパート(高名な世界の権威など)たちと会談し、余りにも的外れでおバカすぎる質問をぶつけていきます。
欧米の人は議論が好きなので、相手がトンチンカンでも懸命に議論するところは、さすがだと思いますね。はっきり言ってかなりやばい。観ていて悲しくなります。外しすぎていて・・・。
喋りは見た目通りラッパー喋りで、アリG用語がたくさんあります。彼曰くジーザス=ジャッキー・チェンらしい。昔はAli G用語が公式サイトに色々掲載されていたんだけど、公式サイト閉じちゃってるな・・・。
さておき、他にも自分で様々なビジネスを展開しようと試み、アホな発明をして売り込んだりもします。世界中で有名になってしまったのがアイスクリームグローブ。これはアイスクリームを食べている時に、溶け出してきても手が汚れないという優れものです。
また、バック・トゥ・ザ・フューチャーIIであった空飛ぶスケートボード。これは凄い!!と思いきや未完成ってアホか?
あと、映画も作りました。ジェームス・ボンド・ムービー(アメリカ版 シーズン1より)。その名もスパイZ。これ、面白いです。18禁な内容ですが・・・。
とにかくただのアホです。
カザフスタンの恥
このショウに登場するのは彼だけではなく、自称カザフスタンで6番目に有名なボラット・サディイェブも登場。祖国の人々にИЩКФЕ ЛГШВУ ЕЩ ИКШЕФШТ (Borat's Guide to Britain)とかИЩКФЕ ЛГШВУ ЕЩ ФЬУКШСФ (Borat's Guide to America)という番組でイギリスやアメリカの文化を紹介します。
彼も訛りまくりで、ややつたない英語を喋ります。様々なところに出かけて行き、自身が体験し、学びながら祖国の人々に外国の文化を伝えていくというスタイルです。
デート仲介業、マナー講座、演技教室、野球場などに出かけていきます。どこで覚えたか、意味も無くHigh Five!!(手と手をぱーんってやるやつ)を連発します。やらんでいいです。頬にキスもせんでいいから。
あと、着ている物(下着も含めて)は数年間洗ってないらしく、すごく臭うらしいです。
モデルとなったのは知人のロシア人の医者だそうです。
ブルーノは影が薄い・・・
最後の一人はブルーノ。彼はアメリカ版から登場。オーストリア人のゲイで、アメリカのファッション事情を調査しに来ているらしいです。
で、他の二人と同様、業界の現場を覗き、スタイリストやデザイナー、ディレクターなどにインタビューをします。まともそうですが、やはりアホな質問を連発します。比較すると3人の中で一番マトモでキャラが薄いです。ファッション業界でゲイってねぇ・・・。
まとめて簡単に言うなれば、一般人がアホな質問や態度をぶつけるというコンセプトの番組です。アリGとボラットはキャラが立っていて、もはや一般人ではないですが・・・。
喋りで勝負している比率が高い
オリジナルのイギリス版にはロケの方にもスタジオの笑い声がミックスされています。まあ、イギリスの番組製作の手法なので仕方ないですが、はっきり言って邪魔です。それがない点で、アメリカ版の方がつくりがよいです。
このショウはあくまで喋りで笑いを取るのが基本なので,jackassやMr. Beanのように、英語がわからなくても何とかなるということはありませんので要注意。そういう点が、日本語化されなかった理由の一つだと思います。英語に自信があり、こういう馬鹿馬鹿しいものが受け入れられる人にはお勧めです。
映画版で評価してはならぬ
映画版は日本でも公開されましたが、テレビの焼き直しも多く使われ、強引にまとめているため、面白くないです。
同様にテレビ版では超がつくほど面白いと言えるボラットの映画版も、比較すると月とすっぽんほどの差があり、ファンとしては泣きそうになります。Mr. Beanの時のようですね・・・。映画はイギリスコメディの鬼門か?
そう言っている間にブルーノも映画化。こちらもチェックせねば・・・。
これらはイギリスのみ販売の3作品。amazon.co.ukで購入できます。
映画的視点から
これもおバカに徹して笑いを取るパターンです。が、テレビ版の面白い点は、ぶっつけ本番であることです。(TV版にも脚本ありきなものがありますが・・・)予定調和無しで相手は素人。素人相手に笑いの玄人が自ら創造したキャラクタ相手に真剣におバカをやるわけです。
ぶっつけ本番の真剣勝負に、笑いを取るという誇りをかけて臨みます。この笑いは観ている側にとってであり、実際相対している側にとっては余りにも馬鹿馬鹿しく、迷惑そうです。
その緊張感を少なからず観ている側も感じているのでしょう。残念ながら完全に脚本化されている映画版ではそのような緊張感はまったくありません。映画化するということは、脚本、演技、撮影技術などのありとあらゆるものをフルに活用して、現実やオリジナルを超える物を作り上げる作業です。
その点においては、サシャ・バロン・コーヘンが作ったキャラは輝けなかったようです。単に本人も含めた映画制作のスタッフがイマイチだったってことでしょう。
2014年は、FXXでAli G: Rezurectionとして大復活!!って新しく撮ったのはイントロだけで、再放送みたいですけどね・・・。
直球評価
・映画には幻滅。・映画の評価だけでテレビの方も評価も面白くないと思われるのが難。
・アリGよりボラットの方が面白い。
・でも、アリGはすでに過去の人。(イギリスじゃ誰も覚えてないと思う)
・アリG用語を使ってみたいが、使える場所が無い。
・共感できる人がいなくて非常に寂しい。
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