となりのサインフェルド (原題:Seinfeld)
最も面白いとされる伝説的コメディショウ
ニューヨークに住むスタンドアップコメディアンのジェリー・サインフェルド。
いつもはステージに立ち、家に戻ると友人たちがうろうろしている。
密かに幸せな生活を夢見るが、周りが周りだけになかなか・・・。
そんなジェリーの本当に何でもない日々。
制作国: アメリカ
放送時間: 23分
ジャンル: コメディ
DVD発売: シーズン1~9 (US), シーズン1〜3 (JP)
初放送: NBC 1989~1998 全9シーズン 全180話
初放送(JP): LaLa 2003~
DVD全部持っています。
総合評価: 9.6/10
キャラクター性: 6.4/10
おバカ度: 8.3/10
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しがないコメディアン、伝説に
スタンドアップコメディアンとして、そこそこの人気のジェリー・サインフェルドが、同じくコメディライターであるラリー・デイヴィッドの黄金コンビが作ったアメリカテレビ史上No.1のコメディショウ。ジェリー・サインフェルドは自分のアパートで優雅に暮らしていますが、友人たちが常にたむろしています。コメディアンとしてはそこそこ成功を収めていますが、女性関係は満足のいくものではありません。
これ以上特に書くことがありません。そもそも「Show about Nothing(テーマ無しのショウ)」というテーマで作られたそうで、特に変わったテーマや設定があるわけでなく、本当に日常的な内容が毎回のテーマです。よくあるよくあるって感じの。そこが観ていて非常に親しみを感じますね。
初期のオープニングでは、毎回のテーマに沿った内容のジェリーのステージを観ることができます。このシーンは、別の場所でまとめて別撮りしたりしているそうです。途中や最後にもちょくちょくこのシーンはあります。
向かいに住むコズモ・クレイマーは、プロデューサー兼ライターのラリー・デイヴィッドのかつての隣人、ケニー・クレイマー氏がモデルだそうです。無職でずーっとアパートの中にいて、食事はジェリーの部屋の冷蔵庫に入っています。
アクションや奇声がとにかく面白いです。動きが独特で、かなり笑えます!!一番カラーのあるキャラクターです。
ジョージ・ルイス・コスタンザはジェリーの学生時代からの友人です。背が低くてハゲで太ってることにコンプレックスを感じています。眼鏡もかけています。典型的なモテないくんです。女性に対してそのコンプレックスがあるせいで、自滅しがちでなかなかうまくいきません。
不動産会社に勤めていますが、いつしか無職になってしまいました。いわゆる負け犬キャラです。よく、嘘をついて女性の気を引きますが、ご想像通り、破綻してふられます。
エレイン・ベネスは、ルームメイトと暮らしていますが、常に良い所に住みたいと部屋を虎視眈々と狙い続けています。ただ、お金がないためかなわぬ夢・・・。ボーイフレンドになかなか満足がいかず、いつもとっかえひっかえしてます。
当初はジェリーのガールフレンドとして登場しましたが、別れた後は普通に仲の良い友達として接しています。こちらもラリー・デイヴィッドの元ガールフレンドだった女性がモデルだそうです。
エレイン、実は天才的な頭脳の持ち主とか・・・。人は見かけによらないものです。
どうでもいい内容・・・
どのエピソードも大した内容ではないことがポイントです。例えば立体駐車場でどこに車を止めたかわからなくなったとか、同性の友達を異性の恋人のように振ることはできないのかとか、超人気スープ店の偉そうな店主に反抗してみたとか、そんな話ばかりです。
キャラクター設定に左右されにくい、誰にでも起こりうる日常を扱っていることも一つのポイントだと言えます。ジェリーやラリーを始めとした、各ライターの実体験を基に書かれているそうです。制作や主演がユダヤ人ということもあり、ユダヤ人ネタもいくつかありました。
ショウは、大人気を保ったまま、惜しまれつつ終了しました。最終回の日は街から人が消えたとか、あっという間に救急車が病院につけたとか、テレビコマーシャル料がスーパーボウル並になったなど、色々な伝説を残しました。
ジェリーはとにかく人気があるうちに終わりにしたかったらしく、1話あたり500万ドル(約5億円)ともいわれたギャラを蹴ったそうです。
もう10~20年近く前のショウですから、時代の流れは感じますが、今観ても十二分に笑えます。日本人のわたしが観ても笑えます。日本でも色々な局で放映されたそうですが、とりわけ話題になることはありませんでした。
制作総指揮的視点
DVDセットの特典映像やコメンタリーでは、どれだけラリー・デイヴィッドがこのショウに大きく貢献したかが語られています。
当初は視聴率に苦しみながらも、多くの批評家から支持を得、人気ショウと成長して長く人気を保つことができたのは、ラリーの力が大きかったと大勢が口にします。
とにかく細かい点も見逃さず、一つ一つ指摘しては修正を繰り返したそうです。
"No hugging, no learning"(抱き合ってはならない、何も学ばない)という決まりがあったようで、他のコメディショウのように、抱き合って仲直りして丸く収まるとか、教訓を得て終わるということは一切ありません。
そのため、出来事に対してあるあると共感しても、キャラクターに対しての共感はなしということです。
よって、誰かがひどい目に遭っても、かわいそうに・・・というよりは、ざまあみろとか、アホだなぁと笑ってしまうのです。よって、悲しみのシーンでさえ笑いに変わってしまいます。
ラリーはシーズン7終了後、ショウを去りました。
このショウの後、各キャストが、サインフェルドキャラクターの影を背負って苦しむのを尻目に、ラリーは自身を主人公とした「ラリーのミッドライフ★クライシス(curb your enthusiasm)」を2000年から開始し大成功させます。彼がこのショウで学んだ成功哲学を再び示したといえます。
主なキャスト
ジェリー・サインフェルド (Jerry Seinfeld)
演:ジェリー・サインフェルド (Jerry Seinfeld)
エレイン・ベネス (Elaine Benes)
演:ジュリア・ルイス・ドレイフェス (Julia Louis-Dreyfus)
コズモ・クレイマー (Cosmo Kramer)
演:マイケル・リチャーズ (Michael Richards)
ジョージ・ルイス・コスタンザ (George Louis Costanza)
演:ジェイソン・アレクサンダー (Jason Alexander)
直球評価
・笑いの定義をしっかりつかんでいるよう。・クレイマー以外は特徴のあるキャラではない。
・内容はしょうもないが、身近なので笑えてしまう。
・正直どこが面白いか分からない。
・でも観ると笑ってしまう。
・キャラクターはアホ。
・真似しても作れない独特なショウ。
・伝説といわれるだけある。
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