The Worst Week of My Life

全てが悲惨な一週間・・・

誰もがうまくやらなければというプレッシャーを感じる人生の節目。
小さな失敗をなんとか取り繕うとし、もっともストレスを感じる一週間。
週末に結婚を控えたハワードとメルの凄惨な一週間をコミカルに、そしてスリリングに描く。

放送時間: 30分
ジャンル: コメディ
DVD発売: シーズン1,2,クリスマススペシャル,コンプリート (UK)
初放送: BBC 2004~2006 全2シーズン 14話+スペシャル3話
初放送(JP): 未放送

スペシャル以外は全部観ました。
シーズン1,2のDVD持っています。

総合評価:☆☆☆☆
爆笑度:☆☆☆☆
悲惨度:☆☆☆☆★



上記はUS版DVD

こちらはUK版

- スポンサードリンク -

ハワード・スティール (as Ben Miller)とメリッサ・クック (as Sarah Alexander)、通称メルの2人は、結婚をいよいよ週末に控えたカップル。ここまでは何とか順調にことが進んできたところです。月曜日の朝も気持ちの良い目覚めを迎えた2人。土曜日の挙式に向けて、ここから地獄の一週間が始まります。

結婚モノのコメディは数多くありますが、このショウは1話で1日進んでいきます。全7話で一週間という構成はテレビならではですね。24は1時間ごとで区切りましたが、The Worst Weekなので1週間というわけです。エピソード数にも意味があって良いです。また、7話ですとテンポも良く進みます。素晴らしいアイディアです。

ショウはベタなコメディで、時々先が読めたりしますが、非常にうまく描かれています。面白いです!いかにもブリティッシュなサスペンスっぽい要素も見え隠れし、ショウのアクセントでもあります。途中でこの色が濃くなるので、そこはいまいちかなぁとは思いますが、まあそういう作りだから仕方なし。

ハワードはメルの両親、判事でちょっとお堅いディック (as Geoffrey Whitehead)と、専業主婦のアンジェラ (as Alison Steadman)とは一見うまくいっているようには見えますが、かわいそうなことに、徐々にほころびを見せ始めます。

小さな問題だとメルに相談するほどではないですし、何とか自分で片付けようとするんですが、たまにうまくいき、たまにうまくいかずです。大事になってしまってからメルにばれてしまうので、不信を買ってしまいます。ここが笑えるところ。

メルの妹のソフィー (as Emma Pierson)は、ハワードに恋愛の相談をもちかけるも、いつもそれがうまく機能しないため、ソフィーはハワードをダメ男扱いです。おまけにハワードは飼い犬のヴィンキーにまで嫌われる始末。散々もいいとこです。

ハワードの父親ロン (as John Benfield)はちょっと飛んでいて、今はハワードよりも2歳若いラップ・ダンサー(膝の上に乗って腰を振り振りして男を喜ばせるダンサー)のトリッシュ (as Lizzie Roper)とホットな関係を続けています。

最も困ったのが、ハワードの部下キャシー (as Raquel Cassidy)。2年前、会社のクリスマスパーティーで一夜限りの関係を持ってしまったが、キャシーはそれ以来ハワードのことが忘れられません。困ったことに、ストーカーと化し、力ずくでハワードを奪おうとします。

ありがちな設定にアクセントをつけたのが、この狂気のキャシーです。このライン、怖いけど面白いです。基本的にはどんどん可哀想な立場に追いやられるハワードを見て楽しみます。

毎話、ひぇ~っとなる場面で終わりますが、そこから軽快な音楽と共に次回の予告映像がちょこっと流れて更に気持ちが盛り上がりながら終わります。この流れは楽しいです。オープニングは何だかのんびりした音楽で始まります。音楽は合っていて良いですね。

大絶賛とまではいいませんが、かなり良くできています。日本でもぜひ放映して欲しいです。6月のジューン・ブライド特集(はよくないか・・・)とか、ゴールデンウィークの一週間に一挙放送とかで放映して欲しいものです。

なんと、シーズン1で終わりかと思いきや、シーズン2がカムバック!!シーズン2では、出産を控えたメルとハワードの前にまた波乱が・・・。出産前の哀れな1週間をお送りします。こちらも面白いです!

そして2006年には「The Worst Christmas of My Life」と題して、クリスマススペシャル3話が放映されました。

構成的視点

こうしたやることなすこと総て裏目に出るコメディというのは非常に作りやすいものでして、いわゆるありがちなショウということです。それを見事に特徴付けたのは、結婚一週間前というシチュエーション設定です。1話で1日ずつ進むようにしたのも良いですね。

これで明確な方向性が決まり、観る側も非常に理解しやすくなりました。後は悲惨な方向へとどんどん転落させるだけです。もちろん笑いが伴うようにしていますので、彼の転落や失態を見て楽しめます。可哀想ですけどね・・・。

2008年にCBSで放映されたアメリカ版は1シーズン22話で制作しようとしたため、「Worst Week」というタイトルから離れてしまいました。結局16話しか放映されませんでしたが・・・。ABCの「Big Day」は13話オーダーで12話目でキャンセル。

成功したのは、7話構成とオリジナルの構成を忠実に守ったドイツ版「Hilfe! Hochzeit! Die schlimmste Woche meines Lebens」(Help! Wedding! The Worst Week of My Life)でした。

アメリカ人もこの辺考えないのかしら・・・。





直球評価

・ハワードがあまりにも悲惨。
・やることなすこと全て裏目。
・やり過ぎでベタ。
・だけど面白い。
・ハワード役のベン・ミラーが素晴らしい。
・あまりにも不幸な家族だ・・・。
・設定と構成の良さが面白くした。

上記はUS版DVD

こちらはUK版

- スポンサードリンク -