Kenny Hotz's Triumph of the Will

テレビに人生の総てを懸ける!!

コメディーライターのケニー・ホッツが、自分の人生をテレビショウに懸ける!!
恥も外聞も人生そのものも捨て、他の誰も出来ないような事に挑戦していく
脱線ドキュメンタリー!

制作国: ca.gifカナダ
放映時間:23分
ジャンル:ドキュメンタリー
DVD発売:シーズン1(CA)
初放映:Action 2011~
初放映(JP):未放映

シーズン1全部観ました。
シーズン1DVD買いました。

総合評価:☆☆☆
挑戦精神:☆☆☆☆★
まとも度:☆★


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ケニー・ホッツといえば、対決ドキュメンタリー「Kenny vs Spenny」やコメディアニメ「サウスパーク」の脚本として知られています。カナダではそこそこ有名です。

そんなテレビ界にどっぷり漬かった彼が、前人未踏の世界に足を踏み入れていきます。そう、テレビのために自分の人生、いや魂を売ることです。

各エピソードの内容を知ることで、どんなショウか見えてきます。

#1. 無一文、裸でラスベガスから離れた砂漠からスタートし、アメリカンドリームを実現できるか?(盗みや物乞いをしながら成り上がろうとします)

#2. 大好きな豚肉を食べるのを止め、豚に関する知識を身に付けることで、豚と仲良くなる。

#3. ユダヤ人のお金を使い、ユダヤ人の大工に内装をさせて、イスラム教の施設モスクを作るという前代未聞の挑戦!!(ケニーはユダヤ人)

#4. 長く独り身であるケニーの母親に、パートナーを見つける。

#5. ケニーが大嫌いなフランス人。彼らを再評価するため、フランスに飛ぶ。

#6. 人食い人間となるべく、人肉を食べる方法を模索する。あらゆる意味で危険なエピソード。

そもそもタイトルのTriumph of Willとは、ヒトラーがナチス党宣伝のために作った壮大なドキュメンタリー映画「Triumph des Willens」から来ています。邦題は「意志の勝利」ですね。

持ち前の企画力でやることをこうして決め、後はもうケニー自身のセンスで番組を作っていきます。これは「Kenny vs Spenny」でも証明されているとおり、彼はこの何でもない企画を番組にする能力には長けています。

とはいえ、このショウは多くのげんなり要素が含まれています。ここが大きな問題です。はっきり言ってよくテレビで放映できるよな・・・といったレベルにまで及びます。

番組の最後に流れる曲(わざわざ作った)で歌われているように、彼自身の人生を台無しにしているショウと言えます。まあ、まともな人なら、これは観るに値しないひどいショウだと評するでしょう。

そのように考えるのは正しいでしょう。わたしもそう思います。とはいえ、彼のチャレンジ精神は本物です。どんなにアホなことをやっているとは言っても、これはこれできちんと評価すべきでしょう。

背水の陣的視点

誰が言ったか思い出せない(日本人か外人かも覚えていない)のですが、何かのショウを制作した際に、「こんなことをしなくても面白いものを作ることができるならそうしたい。でも、才能がなくてできないからこれをやるしかないんだ!」

そう、確かにそのとおりです。上記の発言をした人が、どんなげんなりショウを作ったかも思い出せませんが、こうした人目を引く大胆な事をやれば、良くも悪くも注目を浴びることが出来ます。他との明確な違いがあるわけですから・・・。

ある人は、これを目立つためだけの品のない行為だと批判するでしょう。有名になるには悪いことをすればいい。これと同じ理屈だと言います。確かに似てはいますし、一致する点もありますが、放映される以上は、最後の一線は越えていないのです。

また、短絡な道だと思われがちですが、実際に行動に移すには多大な勇気が必要となります。

彼がどの程度生活に困っていて、成功に飢えていて、まっとうな手段で成功できないのかはわかりません。ひょっとしたらこういうショウをやらなくても生活には全く困らないのかもしれません。

どういう理由であれ、批判を受けることも予め承知の上、彼は自身の決断をもってこのショウを作りました。人としてどうかという点はさておいて、実際に作ったということについては大いに評価します。

YouTube公式チャンネルで、全てのエピソードが観られます。





直球評価

・彼の企画力、番組構成力、実行力のたまもの。
・しかし方向としてはとことんアホ。
・あらゆる意味で危険。
・げんなりする内容。
・子供向けではない。
・人に勧める場合は細心の注意を!

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