The Bernie Mac Show

残留毒素ありのファミリーコメディーショウ

ザ・オリジナル・キングス・オブ・コメディの一人であり、オーシャンズのオリジナルメンバーでもあるバーニー・マック。
コメディアンの彼は妻のワンダと共に静かに暮らしている。ひょんなことで妹の3人の子供を預かることとなり、一緒に暮らすことに・・・。マックラウ家の騒がしい日々が始まる。
日本未公開。読みは「ザ・バーニー・マック・ショウ」。

制作国: カナダus.gifアメリカ
放送時間: 23分
ジャンル: コメディ
DVD発売: シーズン1 (US)
初放送: FOX 2001~2006 5シーズン
初放送(JP): 未放送
シーズン1は全部観ました。

総合評価:☆☆☆
バーニー度:☆☆
家族向け度:☆☆★


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バーニー・マックと聞いて、あ、あの人ね!なんて人はまずいないでしょう。説明するのに簡単なのが、映画オーシャンズ11からオリジナルメンバーとして登場している黒人のおっさん。または映画チャーリーズ・エンジェルに出ているあの黒人のおっさんである。

じゃあ、アメリカでどのくらい有名かというと、やはりその2つになるが、特に黒人の間では、スパイク・リーが監督を手がけたドキュメンタリー映画、ザ・キングス・オブ・コメディ(色々似たものが出たので、オリジナルと付けることも多い)の1人としてよく知られています。

40歳を過ぎてブレイクした遅咲きのコメディアンで、こうしてテレビショウを持ち、数々の映画にも出演。しかしながら、50歳という若さでこの世を去りました。

事前知識はさておき、このショウはマルコム・イン・ザ・ミドルと同じような感じで、セットを使わずシングルカメラで撮影されています。そのため臨場感たっぷり。
そして同じようにラフトラック(あのわざとらしい笑い声)もなく、これまた同じように、時々カメラに向かって心情を話したりします。

それに加え、各チャプターごとにテロップが入ったり、ショウの途中にも色々な説明のテロップが入ります。
なお、ショウのうちの何%か(10~20%くらい)はバーニーが自分の部屋でカメラに向かって喋っています。

テロップに関しては日本のテレビ番組では頻繁に使われていますが、こういうコメディ番組に使うのもなかなか面白いです。まあ、これに関してはむしろ日本人の方が慣れているので言うことはなにもないでしょう。ただ、この手書き感のある文字はよいですね。

基本的にバーニーが最初に計画したことが、次々と破綻・崩壊していくという展開で、観ていてちょっとあわれになってきますが、そこが笑いどころです。

設定は、妹がドラッグのリハビリ施設に入ることになり、その間バーニーが3人の子供を預かって面倒を見ることになるということです。これは彼のスタンドアップで用いられているネタで、ちなみに妹や甥、姪は実在しません。

3人の子供は,ちょっと生意気というか反抗期のティーンエイジャー、ネッサことヴァネッサ (as Camille Winbush)。喘息で体の弱い泣き虫ジョーダン (as Jeremy Suarez)。そしてベイビー・ガールと呼ばれるちっちゃい女の子ブラヤナ (as Dee Dee Davis)の3人。ブラヤナは時々何言ってるかわかりません・・・。

バーニーの妻ワンダ (as Kellita Smith)はAT&T(電話会社)に勤めているため、バーニーが家で子供の面倒を見ることになります。ネッサは中学校、ジョーダンは小学校に行くので、平日はブラヤナと2人です。

バーニーはコメディ界ではキングです。そして家の中でもキングです。子供達を管理下に置いていこうというつもりですが、それぞれああいう年頃なのでなかなか言うことを聞きません。
キングの牙城が崩れかけながらも、毎回何とか面目を保っているようなそうでないようなところです。

バーニーのスタンドアップを観たことがある人はまずいないと思いますが、このショウでの毒舌ぶりを何百倍も汚い言葉を使いまくりです。まあ、黒人のコメディアンはそんなものです。

このショウでは、完全にファミリー向けに毒を抜いたとは言い切れない台詞がたくさんあります。内容的にはファミリーショウですが、家族で観ると言うよりは少し大人向けのような気もします。

シーズン1しか観ていないので言い切れないのですが、実際はどうなんでしょうねぇ。確かファミリータイムで放映されていたように記憶していますが・・・。

個人的には、こういう雰囲気で、こういった作りのコメディショウは好きです。従来のスタジオセットに観客を招いてのマルチカメラシトコムにもそれなりの良さがありますが、こちらもこちららでまた違った味の面白さがあります。

あまり大声でこれを薦める人はいないかもしれませんが、面白いです。オススメします!!

一般日本人的視点

なにをどうひいきにしても、日本人には黒人コメディアンのスタンドアップは難しすぎます。それでもバーニー・マックはまだわかりやすい方です。
そのスタイルを持ち込んでいるといってもせいぜい1割か2割くらいです。

そもそものバーニー・マックを知らない時点で面白さはかなり削がれています。しかしそれでもそこそこ面白いのは、各話の脚本の良さかもしれません。
じゃあ、他のコメディショウと比べるとどうかというと、うーん、少し劣るのかもしれません。

まあ、日本に住んで日本文化にどっぷりつかっていながら、いわゆる白人のアメリカ文化と少し違ったアメリカ文化をどれほど楽しめるかというと、さすがに無理があるのでしょう。
それでもバーニーの喋りは面白いですけどね。

直球評価

・ひいき目に見てもバーニー・マックのファン向け。
・とはいえ、標準的な面白さはある。
・バーニー・マックのノリのある喋りは良い。
・スタンドアップのバーニー・マックを期待すると失望する。
・個人的にはバーニー・マックは好き。
・ジョーダンは笑いのキー。
・ネッサは気難しすぎて、笑いにほとんど絡まない。
・日本ではウケなさそう。


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