Action

ハリウッド映画が出来るまで

アクション映画の制作会社ドラゴンフライフィルムを率いるピーター・ドラゴン。
傲慢ながらも敏腕プロデューサーとして業界では知られている。
しかし、最新作"Slow Torture"が大コケして大ピンチ!!
やけくその彼は、道端でひっかけた売春婦を制作総指揮の一員として迎え、再起を図る!!
日本未公開。

制作国: us.gifアメリカ
放送時間: 23分
ジャンル: コメディ
DVD発売: コンプリートシリーズ (US)
初放送: FOX 1999 7話 (6話未放映), FX 2001 全13話放映
初放送(JP): 未放送

総合評価:☆☆☆☆
信憑性:☆☆☆☆
面白さ:☆☆☆(ある意味笑えない)


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映画プロデューサーといっても、われわれが見ることができるのは、映画のプロモーションのインタビューや,DVDの特典映像くらい。
普段どのように過ごしているのか、どのように仕事しているかを知る機会はなかなかないものです。

このショウはアクション映画製作会社、ドラゴンファイアフィルムのプロデューサーであるピーター・ドラゴン (as Jay Mohr)の働き振りを描いたものです。
一言で言うと傲慢でやりたい放題。とにかくムチャクチャで、プロデューサーじゃなけりゃ誰も寄ってこないようなクソ野郎です。

映画プロデューサーに必要なものって?

そんな彼ですが、一度は結婚しています。
彼の猛烈な仕事ぶりに色々な意味でついていけず、離婚したようです。

ピーターに嫌気が差した元妻ジェーン (as Cindy Ambuehl)は、出資者の一人ボビー・G (as Lee Arenberg)と交際しています。娘のジョージア (as Sara Paxton)は、ある意味ピーターそっくりです。

ピーターはうまくいうならば、仕事に対しては非常に厳しく、その強引さが功を奏すことは決して少なくありません。うーん、そんなもんなんですかねぇ・・・。

ドラゴンファイアフィルムの最新作"Slow Torture"は大コケ!ヤケクソのピーターは売春婦で、なぜか業界に詳しくセンスのあるウェンディ・ワード (as Illeana Douglas)と生活を始めます。
そして、彼女が選んだ"Beverly Hills Gun Club"を次のプロジェクトとすることに決定。さらに彼女を制作総指揮の一員として迎えます。

ウェンディは今は売春婦ですが、かつてはこの世界で生きていて、見る目があります。イエスマンが周囲を固める中、鋭い視点で指摘ができるため、ピーターにとっては重要なのです。

資金集めの試金石、脚本

脚本の購入と選択。脚本修正。キャストや監督の選択。撮影といったそれぞれのステップでのプロデューサーのすべきこと、苦労、駆け引き、必要な資質がよくわかります。
お金の問題も詳しくわかります。業界を目指す人必見です。

脚本のアダム・リフキン (as Jarrad Paul)を監禁して脚本を完成させ、なんとか撮影に持ち込んで完成を目指す過程を描いています。
人の働かせ方については、ひょっとしたら日常の仕事の参考になるかも。

資金集めと足かせ

資金集めもプロデューサーの重要な仕事です。
映画への投資はハイリスク・ハイリターンです。

1年近くの短期投資で、一発当たればでかいです。大ハズレすればほとんど戻ってきません。
ですので、当たりそうな企画(一作目で大成功した映画の二作目とか)なら資金集めは容易ですが、今回はそうはいきません。

何とか口説き落として資金を集めるのはよいですが、様々な制約がつきまといます。
出資者も制作側として色々と口を出してきます。

あいつは嫌だとかこいつがいいとか・・・。そのため制作自体が右往左往してしまいます。

どの程度事実なのかしら・・・?

これらのストーリーは、このショウのプロデューサーたちや脚本家たちの実際の経験が元ネタだとか。大半がそうらしいので、まさにハリウッド映画業界の内幕ということです。あな恐ろしや・・・。

ショウの序盤では、キアヌ・リーブスサンドラ・ブロックといったビッグスターも登場しています。
また、ビッグネームも色々な場面で名前だけ出てきます。

番組の冒頭に表示されるように,このショウはお子様向けではありません。夢も壊れるでしょうし・・・。

打ち切りからの復活劇

FOXで放映されましたが、7話で打ち切り。
プロデューサーたちは、打ち切りにするくらいだったら日曜の7時に移してくれと嘆願したそうですが、ファミリータイムだからますますダメと、鉄槌をくだされたようです・・・。

結局のところ、視聴者からの大量のメールを受け、系列ケーブルテレビチャンネルのFXで全エピソードが放映されました。めでたしめでたし。

個人的には、もう1シーズンやって、より恐ろしいところを観たかったです。

一般人的視点

どの仕事でもそうですが、外から見ているだけでは全く気づかない点がたくさんあります。
同じ組織内でも、あの人って何やってんの?なんてことはありますし、経営陣が何をどう決断しているかもなかなか理解できないものです。

映画やテレビは我々にとって非常に身近ですが、その仕事の中身となると、ほとんど垣間見ることは出来ません。
メイキングシーンなどのように、ほんの一部を観ることが出来ますか、それは一般人に見せることが出来る、綺麗な部分のほんのごくごく一部にしか過ぎません。

セットの設計や構築。それ以前の構想の段階、資金集めの交渉など、まあそんなところこっちも観たくないといえば観たくありませんね。
このショウでは、プロジェクトが生まれるゼロの地点から立ち上がって歩み始めるまでも観ることが出来ます。

そういった意味では貴重なショウではないでしょうか。

直球評価

・真実味があって勉強になる。
・十分に興味をそそる内容。
・ピーターはクソだが、何故か応援してしまう。
・打ち切りになるのはわかる。
・子供には見せられない。
・映画業界のひどさに気分悪くなるかも。
・内輪にはウケたと思う。
・興味が無い人にはお勧めできません。
・ハリウッドに興味がある人は必見!!


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