バーン・ノーティス 元スパイの逆襲 (消されたスパイ) (原題:burn notice)

楽しくスリリングなスパイ講座付き!

CIAスパイのマイケル・ウェステンは、ナイジェリアでの任務中に突然解雇!!
それだけならまだしも、社会から抹消され、存在しないことになってしまう。
地元のマイアミに戻り、前彼女のフィオーナ、旧友のサムと組み、解雇の裏側に隠された真実に迫る!
「バーン・ノーティス 消されたスパイ」はFOX Crimeの邦題。

制作国: us.gifアメリカ
放送時間: 43分
ジャンル: アクション
DVD発売: シーズン1~3 (JP)
初放送: USA Network 2007~
初放送(JP): FOX Crime 2008~ → FOX 2010~
HuluU-NEXTで配信中!!

総合評価:☆☆☆☆
笑える度:☆☆☆
ストーリー:☆☆☆★

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CIAの敏腕スパイ、マイケル・ウェステン (as Jeffrey Donovan)は、ナイジェリアでの任務中に突然解雇されてしまいます。理由もへったくれもなく、まともに取り合ってもらえないどころか、あっという間に危険者リスト入り。
ボコボコにされながら命からがら故郷のマイアミに戻るも、FBIの監視の目が彼を追っています。だいたい監視に気付くんですけどね。

銀行口座は閉鎖され、お金もなく、経歴までも消去されてしまいます。生活のすべさえ失いますが、そこでそのままくたばるほどやわじゃない。

前彼女で、IRA(アイルランド共和軍)で活動していたフィオーナ・グレナン (as Gabrielle Anwar)を頼り、CIAの元部下から、冷戦時代共に戦った旧友で、元海軍情報部のサム・アックス (as Bruce Campbell)を紹介され、2人の力を借りて、再び諜報社会に乗り込むことにします。

ひっきりなしに電話をかけてくる息子依存症の母親マデリーン (as Sharon Gless)に惑わされながら、細々と探偵のようなことをして生活の糧としていきます。あれ?あまり報酬もらってないようだけど・・・。
母親にはしょっちゅう(毎日30回の電話)呼び出され、ペースを乱されます。

マイケルはもう常人とは全く違い、全てにおいてスペシャルです。自作のトラップやツールを作るのも得意で、工具箱があれば様々な機器をあっという間に作ります。
近所のホームセンターは彼にとっては宝庫で、しばしば訪れます。ショウの見所の一つです。

これ、このショウの道具係(Property Master) (Charles Guanci Jr.?)が詳しいらしいです。まるで冒険野郎マクガイバーみたいです。

マイケルはいつも冷静でひょうひょうとしていますが、どことなく愛嬌があって笑えます。
暴力お姉さまのフィオーナも、事件では彼の右腕として非常に貢献しています。ええ、美人ですがホント恐ろしい子です・・・。サムもいつもは水着のねーちゃんばかり眺めていますが、やる時はしっかり働きます。

マイケルが最近のやり方というなれば、サムは昔ながらのやり方で事を進めます。その違いがまた面白いです。冷戦時代は相当慣らしていたらしく、当時の話をやたらとします。

3人ともピンチになっても、どことなく余裕があります。お互いのフォローは非常にうまいです。素人相手には余裕をぶっこいていて、その余裕ぶりが面白いです。笑える笑える。やることかなりハチャメチャだし。

この鮮やかに次々とこなしていくさまは、まるでミッション・インポッシブル(TV版のね)やハッスル(イギリスの詐欺のテレビドラマ)のようでもあります。
そういった爽快感というか鮮やかさというか、楽しさがあります。そもそもやっていること、半分詐欺師みたいなものですしね・・・。

マイケルはヨーグルトをいつも食べています。特に秘密があるわけではなく、単にヨーグルトが好きなだけとのこと。なんのこっちゃ。でもそういうところがかわいい!

毎エピソードの事件とは別に、誰がどういう意図でマイケルをクビにしたか、探りを入れていくラインがあります。FBIも国家の危険人物マイケルを常に監視していて、サムからも情報を引き出そうと試みています。
ちょいとシリアスなラインですが、これがビシッと通っているので、シーズンを通して楽しめます。(この進行が遅いとイラッとしますが)

ショウの中では、マイケルがちょこっと一時停止して、スパイモードで色々と解説してくれます。ひょっとしたら生活に役立つことがあるかも。いや、きっとあるある。
人をいいくるめる話術とか、ちょっとしたツールの使い方とかね。みなさんお勉強しましょう!

あと、登場キャラの名前と肩書きがパッと出るのはわかりやすくていいですね。(日本語版はどうなってるか知らないけど)

バーン・ノーティスというのは、事実上解雇通知のようなものです。危険人物というか裏切り者指定なので、組織から追われるという、単なる解雇よりも過酷な状況に置かれます。

英語では、"Spies don't get fired, they get burned!"と、解雇のfireとburnをシャレで掛け合わせていましたが、日本語で言うなら「スパイはクビにはならない。消されるだけだ」ってところでしょうかね。

主演のジェフリー・ドノヴァンの演技は非常に良いです。マイケルというキャラをうまく作り上げていますね。他の映画でも同じような感じだけど・・・。
彼の表情や間、どこかしら愛嬌のある表情。硬い表情と軟らかい表情の変化。喋りの変化。非常にうまいです。

アメリカでの放映局USA Networkは、名探偵モンクやサイクといった笑える探偵ものを並べていますが、人気を保ち続け、今や柱とも言える存在になりました。
面白いです。一押し!!

諜報的視点

彼らスパイ達は勘がいいというよりも、一瞬たりとも緊張を緩めてはいないわけです。それが街中で突然襲われても対応できたり、監視の視線に気付いたりというのに繋がっています。

ちょっと大げさなように思えるかも知れませんが、そういう世界で生きてる人たちはきっとそんなものなのです。そうじゃ無い人達はもうこの世にいないわけですし・・・。

常に感度の良い危険察知アンテナを持って歩いているようなものです。ショウでは笑いもあり、マイケルたちは悠々生活をしているように見えますが、いつも備えは万端なのです。

直球評価

・シーズン1の謎を追う展開は非常に良い。
・毎回の展開とシリーズを通してのテーマのバランスがそこそこ良い。
・そもそも制作側はシーズン1で終わるつもりだったらしいし。
・マイケルというキャラクタが愛せる。
・シリアス、スリルとお笑いのバランスが良い。
・フィオーナ役のガブリエル・アンウォーのとうがたった感じがよい。


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